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(明石ハッピー)

明石にいた!
日本のマザーテレサ!



ミヤちゃん

明石ハッピースパイラル(明石ハッピー)初のインタビュー企画として、児童発達支援センター明石市立あおぞら園の飯塚由美子さんにお会いしてお話を伺ってきました。なぜ、初インタビューが飯塚由美子さんなのか?それは僕の息子が3歳の時に発達障がい自閉症と診断されあおぞら園に通わせてもらいました。

当時はほとんど会話もコミュニケーションも出来ませんでした。しかし今では9歳になりコミュニケーションも出来るようになって楽しい日々を過ごせています。障がいのある子供への親の関わり方や成長を伸ばしていくために大切なことなどをインタビューさせて頂きました。

イワちゃん

自称【誰よりもあおぞら園を愛する男】です!

僕の息子も自閉症で、3歳の頃からあおぞら園にお世話になっています。当時、手を繋いで歩くことすら大変で、言葉を話すこともできませんでしたし、食事も白ご飯と納豆くらいしか食べませんでした。

どのような成長をするのだろう?と期待と不安を抱き、入園した日のことを今でも鮮明に思い出します。あおぞら園の先生方やスタッフの皆さんの心ある支援のおかげで、今では手を繋いで歩けて言葉も話せるようになり、食べ物の好き嫌いも少なくなり、給食はほぼ毎日完食です!

何より、息子があおぞら園で過ごしている時の笑顔を見ると、本当にこの場所が好きなんだなと嬉しく思います。今回、あおぞら園とはどういうところなのか?また飯塚園長の人柄に触れられる熱い想いを、たくさんの人に届けていきます!

明石市立児童発達支援センターあおぞら園について

好きな場所で、好きな人と、
好きなことができるように、
今を支援する



イワちゃん

まずあおぞら園の活動内容についてお伺いしてもいいですか?

飯塚園長

あおぞら園は、知的障害・発達障害の就学前のお子さんが通う児童発達支援センターです。

セラピストとして作業療法士、臨床心理士、言語聴覚士などの療育に対する専門性がある職員が揃っています。直接支援するのは保育士、幼稚園教諭、社会福祉士ですが、保育園などで学んだことが直接生かせないこともあるので、内部研修で発達障害・自閉症・注意欠陥多動性障害などの障害に対する勉強をしたうえでクラスを持っていきます。

明石市立児童発達支援センターあおぞら園

最終的に、お子さんが好きな場所で、好きな人と、好きなことができるように、私たちは今を支援します。ですので地域を変えていくことやご理解をいただくための啓発活動をするのも我々の仕事ですし、もちろん保護者の方の想いもちゃんと汲むというのも大事な仕事です。そういう理念のもとにみんなでやっております。


イワちゃん

あおぞら園の理念の一つに「母と涙の二等分」という母親支援がありますが、子供だけでなく母親も支援対象なんですか?

飯塚園長

そうですね。

当法人創設者の三田谷啓(創設者・三田谷啓の物語)が、子供さんだけではなく、育てる家庭が健全というか愛情をちゃんと子供に注げるようにしないとダメですという考えを持っていて、この子に対して、周りのすべての大人が愛情、医療、福祉も含めて対応するというのが、理念なんです。

私自身、以前いた入所施設で愛着障害、虐待、ネグレクト、性的虐待などを受けていた子たちを見てきましたが、すごくいい子たちなんだけど、すぐにキレる、何かあると暴力にでてしまうのを見てきました。

いかにおなかにいるときから5歳くらいまでに、誰からでもいいので愛情をしっかり注いでもらうことで、基本的安定感というものが自然に身につきます。基本的安定感がついた子は、将来にわたってしっかりした安心感ができ、いろんな苦難、しんどいこと、辛いことがあっても乗り越えられる力ができてくるんです。

家庭でしっかり愛情を注ぐことが大切

僕は役に立っている、
僕は僕でいいんだって
いう気持ちを育てる



飯塚園長

あともう一つは、愛情をもらった人は、愛情を注げて人に思いやりが持てる人になります。そういう意味でも、親御さんが健康的で余裕があって子供が可愛い!って愛情を注ぐことのできるように、お母さんの悩みを聞くことや、レスパイトは必要だと思います。

私たちがいくら頑張っても、家庭でしっかり愛情を注ぐことが、まず土台作りで一番大切なところです。あとは兄弟支援も大切ですね、兄弟児さんは、自分が我慢すればいい、自分がしっかりしないと、親の助けにならないとと、我慢する傾向にあります。

そのまま成長していくと、自分の夢を後まわしにしてしまうなど、そういう話もよく聞くので、日頃からきちっと目を向けること、愛情を注ぐことが大切だということを知らせていくことも大事なことだと思っています。

ミヤちゃん

兄弟でも一個人ですもんね。下の子が動き出す時期が一番上の子からしたら環境が変わりますよね。

飯塚園長

はい、どうしても小さいしそっちに目がいってしまいます。お兄ちゃんでしょ!が義務的ではなくて、ありがとう!お兄ちゃんやねってよいしょのほうのお兄ちゃんにしたいですね。

ミヤちゃん

僕は3年前くらいから選択理論心理学を学び始めて、人それぞれ正しさがあるから、子供にも親の正しさを押し付けてしまいがちですが、うちの家ではそれはやめようと。

飯塚園長がおっしゃっていた5歳までに愛情を注いであげるっていうのは一番大事かなと思います。自己愛を育んであげることで自分には価値があるって教えたいですね

飯塚園長

僕は役に立っている、僕は僕でいいんだっていう気持ちを育てるためには、やっぱりありがとうって自己肯定感をつけていくことですね。あまり表現はされませんが、全てわかっておられます。

発達障害、自閉症の子供との関わり方について

表現しないけど
言葉や態度を
すべてわかっている。

イワちゃん

発達障害・自閉症の方と関わるうえで一番大切だなと思うことは何ですか?

飯塚園長

まず、自閉症といっても一人のA子さん、B子さんですので、個人として見ること。

自閉症の○○さんではなく○○さんが自閉症であったというような基本的な見方が必要です。あとは自閉症の方って、あまり表現されませんよね?でも全てわかっておられます。傷ついたり喜んだりすることを常に意識していないといけませんね。

イワちゃん

そうですね、表現しないだけで全て理解されているんですね。逆に保護者の方や両親に大切にしてもらいたいことはありますか?

飯塚園長

先ほど言った愛情を注ぐことはもちろんですが、私物化しないということですね。いろいろな思いをもった一人の人間だと認めてあげることです。

だからといって、しつけは大事ですよ、なんでもかんでもいいよーでは、えらい人になってしまいますから。

イワちゃん

まさにその通りだと思います!自分の子供やからって型にはめ過ぎる傾向はありますね

ミヤちゃん

うちのハルキに夢は何?って聞くと「ケーキ屋さん!」と即答なんです。Ipadばっかりやってますが(笑)
自己愛を育む一つで実践しているのが「なんでもできるぞ!可能性は無限やで!」って。奥さんは洗脳やって言ってますが(笑)
その前提として親自身もそうやって思ってないといけませんよね。

(姫路セントラルパークでのワンショット)


飯塚園長

おー!いいですねー!

我々もそうですもんね、親の決めた道にってされると嫌ですよね。その代弁者として私たちが動く人間なので。

イワちゃん

そういえばみなさん、結構病院には苦労していますね。自閉症のことを理解してない先生が多いですね。うちの場合も、じっとできるようになってから連れてきてくださいって言われたことがあります

飯塚園長

ええーーーー!!

イワちゃん

それを聞いて、すごく悲しい気持ちになりましたね。先生なのに根本的なこともわかってないので、どうしょうもないんですよね

飯塚園長

それ聞けて良かったです。自立支援協議会、こども部会のほうで教育との連携とかは出していますが、医療の点でまだ動けてないので、早くしようと今思いました。

イワちゃん

ありがとうございます!よろしくお願いします!

(やっぱり啓発は大事!知ってもらうことから始まる!)

これから必要となる福祉サービスについて

必要なひとに、
必要なサポートを!



イワちゃん

園長先生は長年、福祉の仕事に携わってこられて、こういう福祉サービスがもっとあればいいのにと思うものありますか?

飯塚園長

最近ずっと明石で言い続けているのは、気軽にお子さんを預けられる場所、短期入所とかショートステイとか法的にはあるんですが、明石にはないです。

例えば、シングルマザーで頼る人がいないとか、お母さんが体調を崩して入院されるとなると、預けれるところがないんですよ。やっぱり、お母さんのケアは大切です。わかっているけど、ちょっとしんどい時、少し息抜きできるような預かってくれる場所が必要だと思います。

お隣の加古川市ではファミリーサポート(加古川市ファミリーサポートセンターについて)と言って、同じ地域の登録した住民同士が子育てを有償で援助する活動が充実していますが、明石市では、残念ながらまだ登録も少なく、充実していない現状ですね。あとは、必要な人に必要なサポートをしてさしあげることですね。いらんやんってとこに支援がいっていて本当に必要なところに支援がいっていない。
  
他にも外国では、発達障害の人、音を敏感に拾ってしまう人達の時間があって、電気を少し暗くして、音も小さくして、その時間帯は安心して買い物ができますよっていうスーパーなどもあるんです。こういう合理的配慮が当たり前になっていくっていうのを望みます。

スロラニュプロジェクトについての想い

飯塚園長は、あおぞら園の園長以外にも、NPO法人スロラニュプロジェクトの代表も務められています。「スロラニュ」とはカンボジア語で「愛する」を意味します。カンボジアの子供たちにいっぱいの愛情を注ぎ、「生きる」を支援されています。このスロラニュプロジェクトについてもお話しを伺いました。

https://www.srolanh.org/

                                            

飯塚園長

今、カンボジア支援をしているんですけど、カンボジアって社会保障が0なんです。ポルポト政権の時、戦争に行った兵士には老齢年金みたいなのはあるんですが、そうでない人には何もない。

貧乏だろうが障害があろうと一切何もないんです。でも税金だけはとっていて、現状すべて他の国の支援に頼っている状況なんです。そのカンボジアで小学校の建設、教育支援や、障害児(者)支援、井戸建設支援、孤児院センター支援などをしています。


目の前に1人でも2人でも
支援が必要であれば、
それができなかったら
支援者として終わり


飯塚園長

え?そこ?って思われても、そこで困ってるやんって。よく言われるのはむやみに施しをやってはいけないって、でも相手を見ようよって思うんですね。嘘の場合もありますが、本当に必要で私がいくらかあるのならいいやんって思うんですよ

イワちゃん

僕はスロラニュプロジェクトの本に載っている写真を見て、子供たちの純粋な笑顔がすごい良いなーと思いました




飯塚園長

そうですね、天真爛漫というか、何もないんで何でも楽しいし喜びますね。でも日本の子供の笑顔もやっぱり可愛いですよ。

イワちゃん

小学校など建てたあとのアフターフォローが大切だと思うのですが、あまりアフターフォローをされない団体が多いと聞きますが、実際そのようなケースは多いのですか?

飯塚園長

残念ながら多いですね。建てただけで、建てっぱなし。建てたあとは学校の先生の配置を教育省がするんですけど、これもフォローしておかないといけないんです。建てただけで、はい建てました!では、生徒数はどんどん減るし、先生はいなくなる。朽ちていくのに修理代も出さないっていうのが結構多いんですよ。

カンボジアにも障害児支援を!

イワちゃん

これからプロジェクトはまだまだ動いていくと思うのですが、今後のビジョンをお聞かせいただけますか?

飯塚園長

カンボジアでは特別支援教室というのは0、障害のある方たちは学校に行ける範囲では行きますけど、ついていけなくなると行くところがないんです。なので一番大きなシェムリアップの6000人いてる学校の校長先生に「特別支援っていう障害をもった子たちも学校に来れるような支援をしませんか?」って言ったら、「いやそれより貧困問題です」と。だからしつこくもう一度「いや特別支援しましょうよ!日本ではやってますよ!」と言うと、向こうの人は日本好きで日本すごい!って思っていて、マネしたりするくらいなので、「わかりました」って。

それでこの10月に日本に、その校長やスロラニュプロジェクトが建てた学校の校長、孤児院センターの管理者、福祉教育局の局長や通訳の方を招待するんです。あおぞら園や、周辺の特別支援学校など全部見学してもらって、日本では障害をもっていても、こうやって学校で学んでいたり仕事もしてるでしょ?って見てもらおうと。

イワちゃん

すごいですね!

飯塚園長

でも絶対お金ないっていうんですよ。私らもそんなないって。

でもできることから少しずつやりましょう!って、まずは知ってもらうことからですね。

救急救命の講演から障害児研修につなげたい

飯塚園長

もう一つは、救命救急の講習をしています。世界遺産アンコールワットを統括しているアプサラ機構から救命救急の講習をしてほしいと依頼があったんです。講習が終わるとすぐに2回目もお願いしますと。

こういうところを多く教えてほしいなど話し合いをしてからすると、大変喜んでくれて、これを継続してやっていくことにしました。学校の先生の養成所でも講習の依頼があったので、そこでも教えていく。

飯塚園長

いきなり障害のことをいくら訴えても、どこも拾ってくれないんです。なので今は救急救命の講習を通してスロラニュプロジェクトは信用あるって思っていただいたあとに、障害児の研修もしていこうと考えています。

小さなあおぞら園的なものを作りたい



究極の目的は「平和」





飯塚園長

あと年2回デイサービスをしています。障害児デイサービスです。簡単な手遊びをしたり、古着を差し上げたり、そろそろ一歩進もうということで、こないだお母さんと懇談会をしたんです。いつもキラキラした笑顔のお母さんが、話出すと泣きながら訴えてくるんです。子供の将来が不安なんですよね。この子は働けますか?私より一日前に死んでほしいって。

それを聞いて何かしなあかん!学校に行ける環境を作らなあかん!って思って、その子たちのための小さなあおぞら園的なものを作ろうって、お金もいるし大変なんですけど、まず1個作って喜んでもらったものを他のところにも、こういうのどお?って広めていこうと思っています。



ミヤちゃん

飯塚園長はあれですね、一言で福祉の人、、、

日本の
マザーテレサ!

想いが生き方になってますね!

イワちゃん

それ!それ!!まさにマザーテレサ!

飯塚園長

何言ってるんやって言われるわ。恥ずかしい(照)
でも昔から何か見たら見過ごせないところはありますね。私の究極の目的は「平和」なんです。

たくさんの愛情を与えられた子供は、優しく思いやりのある人に育っていきます。そして思いやりのある人間は絶対に争いを起こそうとは考えません。これからも心から平和を願い活動をしていこうと思っています!



あおぞら園と出会えて良かった!

ミヤちゃん

今回、1時間インタビューさせて頂く予定でしたが気付けば2時間経っていました。なぜあおぞら園が存在するのか?なぜ療育に生きることができるのか?飯塚園長の想いや目的を聞かせて頂きとても伝わりました。

あおぞら園に通う子供たちって本当にキラキラ輝いていくんです。それは飯塚園長はじめスタッフの皆さんの優しく温かく関わって下さっているからなんだなと改めて息子があおぞら園に通えたことに感謝します!皆様、本当にありがとうございます!!

イワちゃん

真っ直ぐな想いを持つ人の言葉は、いつでも惹きつけられます。インタビューしているということを忘れて、聞き入ってしまいました。これだけの強い想いと、行動力、そして飯塚園長の人柄に引き寄せられ、たくさんの仲間が集まります。

ここには書き切れないくらい、まだまだたくさんの想いがあります。是非、あおぞら園やスロラニュプロジェクトのホームページをご覧になって下さい!

改めて、あおぞら園に息子が通っていることをありがたく思いましたし、僕のあおぞら園への愛は深まりました。今回、このようなインタビュー企画を、快く引き受けて下さりました飯塚由美子さんに、心から感謝を申し上げます。貴重な時間をありがとうございました!





飯塚由美子
社会福祉法人三田谷治療教育院常務理事兼総合施設長
児童発達支援センター明石市立あおぞら園・児童発達支援事業明石市立きらきら施設長
http://sandaya.or.jp/aozoraen/
NPO法人スロラニュプロジェクト理事長
https://www.srolanh.org/

他にも10000人メッセージプロジェクトなど幅広く活躍中。「平和」を願い日々活動されている。


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